Fumblin' with the blues

どうしても流行に乗れない体質だ

東京MT:SUPERナイト・オブ・ザ・リビングルームの感想

 

 去年のサイコ・オブ・ザ・リビングルームの衝撃から一年経って、また東京MTが演ってくれるんだ!ととても嬉しかったです。そして2年経って感想を書く。というか、何故か寝かせてしまう。なぜでしょう 

 

 大好きです。

 前回のサイコオブではストーリー説明ができましたが、今回は「好きな人…?」「バースデーサプライズパーティ」「浮気…が?」「たけしが」「ちんちんが」など、観劇後に脳を壊されてしまったのでまとまったストーリー説明ができなかった。

 話の芯だけ書くと「彼氏に内緒で男友達とサプライズバースデーパーティの計画をしてたら、浮気と勘違いされて彼氏が怒っちゃった」なのに、そこに次から次へと起こるトラブル。それに対して様々なアプローチの暴力に訴えてその場しのぎに解決する。「小さな出来事に対する大問題」が登場人物に襲いかかり、坂道を転がり落ちるようなスピード感と、転がり落ちながら雪玉状に大きくなる問題が、どこで爆発するのか目が離せませんでした。そして状況や台詞が去年の作品と共通するところがあって、サイコオブを観たので「あっ あの台詞」と楽しかったです。

 前回も名台詞いっぱいあったと思うのですが、今回もすごかったです。私がものすごい好きなのが、「馬鹿女が!」と吐き捨てる西条(古林一誠さん)と「本当に病院行った方が良いんじゃないですかあ?」って絡んでくる村上(橋本我矛威さん)です。村上はずっと頭がおかしくて、ヒトというか「村上」っていう怪獣に見えた。次にどんな行動に出るのか全く予想が付かない。カムイさんの狂人キャラは舞台ごとに違ってて面白いです。

 吉岡は…吉岡は…すごい。真野さんもすごい。吉岡は多分いい人なんですよね。友達思いだし、ただ脳みそがあんまり無いんですよね。もうちょっとりなぽっぽの話を聞いてあげて! そして西条は脳みそがあるので、「帰りたい」という当然の要求をする。でもお人好しだから付き合わざるを得ない、というか付き合わないと一生恨まれそうな感じで最後の相撲のあたりでは開き直ってるの好きです。古林さんは静かだったり、「口調が荒い、でも実は優しい」とかのイメージがお座敷コブラの舞台でついていたので、クールで状況判断が正確で、あんまり優しくないキャラクターで新鮮でした。でもある場面の「……村上だとしたら……心配だろ?」っていうの大好きです。

 橘(日向大介さん)はかわいそうだった…。家に勝手に上がりこまれ、訳わかんない内に相撲させられるし、携帯ぶん投げられるし。ただ吉岡のお誕生日を祝ってあげたかっただけなのにひどい仕打ちを受けて、理不尽な目に遭い続けるのがまた面白くて大好きです。幸せになってほしい。

 一緒に本当にかわいそうなのがりなぽっぽで、大好きな吉岡への可愛い行動が、周りがアホだらけのせいで台無しになってしまう。でも軌道修正はしたくて困ってしまう。状況もわからないまま激怒のあまりビートたけしになってしまった彼氏を追うために、律儀にハッピーなお帽子かぶって走り回るのがめっちゃ可愛い!

 そして西条にやたら塩対応されてたのに負けない強さが愛おしくて。そして彼女は彼氏がたけしだろうが、アイスピックで人殺そうとしようが、広い心でねじ伏せる強さがあって良い。吉岡を土下座させるときにアイスピックを女王様の持ち方してたのが好きです。松平ななさんは、なんやかんやで去年の夏から見ていたのですが、こういう日常(?)キャラクターもすごく魅力的だなあと思いました。
 青木さんの書く女性キャラクターは、男性に負けないくらい癖があって、筒井さんも可愛い被害者ですね。「結局誰でも良いの!?」と何気に地雷物件で、この後何が起こるか楽しみです。橘もふんどし履かされるのかなあ。

 そして主人公の坂本(青木和宏さん)が強い。なんか、不幸なんですけど楽しそうだった。とにかく「俺だァ!!観ろ!!」っていう青木さんのオーラが伝わってきた。前回はウサギを鳴らしたり短い時間で忘れられないキャラクターでしたが、主人公になったときのインパクトと熱量が本当にすごかった。面白かった~。

 坂本は根っこは良い人だけど、クズだし童貞脳だし、なんか気持ち悪いけど無性に可愛い。「もう良いよわかったよ」って許しちゃう。根っからの悪人になれない人間らしさがあると思ったら普通にダメなやつだった。「お前ーッ」ってなるシーンがいっぱいあった。でも筒井を思う気持ちには嘘はない誠実さは多分持っていたので、筒井を恋人にできなくても幸せになってほしいです。そして西条に死ぬほど自慢してほしい。

 坂本のちんちんによって問題解決されるシーンが、筒井の顔芸と共に大好きです。ありとあらゆる表情をしていた筒井が何を見てしまったのか。見たものはハッキリしているんですけど、なんだったのか。知りたくはない。筒井のみぞおちをヤるとか肉体的に傷つけることなく倒す、ある意味一番タチの悪い方法。そしてこの後?もともと?露出狂デビューしてしまうそうだ。坂本やばいな。どうしてそういう方向だけアクティブなんだろう。喋る動きも台詞も全部面白いのすごいなあと思います。

 
 ラストシーンは私は大好きです。超好き。バカが最高時速で駆け抜けてった感があって。話に一瞬も出演しなかったし、多分話題にも出なかった知らんおっさん(サモ☆ハンさん)が現れる。カーテンコールで以上。

 

 個人的嗜好として、バカの世界で暴れまくって最後に常識的に、良い感じにまとめて「良かったね〜」って平和に収まるやつが嫌いで、ヤバイ世界から引き戻されることなく突き落とされっぱなしの終わりは本当に良かったです。あれだけヤバイ世界作っても、普通のオチに日和らなかったの最高だと思います。全く意味分からなかったです。でもモヤモヤはしなかったです。文句をつける暇もなくカーテンコールだったので。

 どんなジャンルのお芝居でもある程度「あー納めにかかるなー」というのは分かるものですが、そう思いきや橘のマジックが始まり、「何!消えるの!」とキラキラしていたらもっとヤバかった。取り残された坂本と客席の「ええ…」が多分一体で、そこで照明が消えて客席だけ「ええ……ええ終わり!?」ってなっちゃう感覚がむしろスカっとしたかもしれない。橘は筒井と幸せになって良かったね~そこで死んでいる坂本はどうやって処理するのかな~と思ったらもう一シーン押し込んでくる。青木さんの観客を甘やかさない感じが最高のお芝居でした。来年もあったらマジ楽しみにしています。

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来年もあるぞ!!喜べ私!!

来年も観たぞ私!!感想になんでそんなに時間がかかるの?